南三陸バイオガス 11月スタディツアー            【2017年11月10日】

 宮城県南三陸町は津波による甚大な被害を受けましたが、住民の意見を多く取り入れて復興計画づくりや、住民の協力により生ゴミを分別収集してメタン発酵させ生成した液肥を農業利用する循環型のまちづくりが進んでいます。今回のスタディツアーではこれらの取り組みの様子や施設を見学して、今後に活かしていきます。

◎スケジュール

  原町生涯学習センター出発       9:00

  南三陸町さんさん商店街      11:30~12:50 

  南三陸BIO プレゼン&質疑     13:15~13:45

  南三陸BIO 施設見学          14:00~15:30

  原町生涯学習センター到着       18:30

◎参加者22名
 ・鹿島区・原町区の住民の皆さま 13名

 ・あすびと福島 ・まちづくり爽爽

 ・ふくしま連携復興センター ・南相馬市市民活動サポートセンター 

 ・南相馬市新エネルギー課 ・鹿島区役所市民福祉課

 ・えこえね南相馬事務局 3名

◎南三陸バイオガスの案内

・アミタ(株)「南三陸BIO」 プレゼン 藤田さん

                施設案内 佐藤さん

 「南三陸BIO」での町内で廃棄される有機資源を循環させる施設の見学の前には、入谷地区にある宿泊研修施設のいりやどで、BIOのプレゼンがありました。施設の利用概要や、これまでの私たちの生活から考える循環型社会の仕組みづくり、南三陸町の海・山・里いのちめぐるまちから生まれる新しい社会づくりを学びました。

 BIOの設備は人間の体の仕組みと類似しています。私たちが口から食べられるものと判断し摂取するように、投入の際には、メタン発酵ができるものと、出来ない物に分類する必要があります。そして、発酵が出来るものは人間が消化出来るものに似通っています。卵の殻や、大型の魚の骨は適さないようです。この部分は、住民の理解による家庭の生ゴミの分別回収と、回収後所内で手選別による分別に支えれれています。現在の日量10.5t(家庭系生ゴミ2.5t)の設備導入前には、80世帯の生ゴミで実証実験を行った所、分別回収に挑戦をされた方からは、混ぜてゴミを出すことが気持ちが悪くなったという話がでてきたり、生成物の液体肥料を家庭菜園に利用してみて良かったというご意見もありました。ゴミの回収方法をちょっと見直し、手がけることにより、多くの方の参加があり町内資源の循環が進んでいます。


 その後、BIO施設に場所を移して、実際の設備を案内となりました。さっそく、回収された分別ごみの中身を見せていただきました。各家庭で分別された生ゴミがここに集められ、投入前にBIOの発酵が良く促されるようにと、もう一度手作業の不適物除去作業を行います。

住民による分別は、この様になっています。

収集所ごとの分別の状態を評価ボードに記録。

不適物が除去されて投入されます。

液肥の貯蔵槽の上で、質疑が行われました。


 メタン発酵槽では、生ゴミや汚泥を、中温発酵で約35℃で約25日間発酵させています。メタン発酵から生まれたメタンガスはガスホルダーに集められ、ガスボイラーと発電機を動かし、残った消化液は高温殺菌を経て液肥となります。最初の分別が行き届いている南三陸町の液肥は優良な仕上がりとなり、町内の田畑に還元されて行きます。生ゴミの循環と同じ工程で一巡の案内を受けてから、発酵を終えた液肥が蓄えられる貯蔵槽の上で液肥の出来上がり状態を見ながら、BIO施設を実際に巡ってみて、資源循環の流れや設備に対する質問が多く出ていました。

志津川湾

さんさん商店街


   南三陸バイオガススタディツアーを終えて、ツアーでのアンケートのご協力をいただいたところ、南三陸町の印象として・津波の傷跡が想像以上に残っていて、復興半ばの感がある。・震災後の取組みは素晴らしいし、一所懸命さを感じた。・南相馬市とは違った復興の進み方といった感想をいただきました。南三陸BIOの取組みについては、・素晴らしい取り組みで感動した。・ゼロからのスタートだからやりやすい面もある。今までの習慣を変えるのは大変。・80世帯から始めた実証実験が新たな産業を興したことに驚いた。・住民、行政、民間の協同が実現できていることに感動した。南相馬でも・ほんの一部でも出来たら素晴らしい・家庭ごみだけでなく、事業系ごみでやれるとよい。・賞味期限や食べ残し、調理くずなどを、再利用するのは素晴らしいといったものや・農家は自分たちで処理できるから、あまりニーズを感じないといった意見もありました。

イベント情報

実施中のイベントは
ございません

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